公正証書の内容が確定して数日後、
公正証書を作成する日になった。
あとは、
それを正式な形にするだけだった。
公証役場の予約日と費用は、
妻からの連絡で知らされた。
当日は雨だった。
向かう途中、
離婚の話が確実に進んでいることを感じていた。
公証役場の予約と当日の感覚
役場の予約日と費用については、
妻からLINEで連絡がきた。
公正証書の内容が確定してから、
およそ1週間後のことだった。
当日は現地集合だった。
その日は雨が降っていた。
役場へ向かう途中、
離婚の話が現実として進んでいることを感じていた。
思っていたほど、
強い感情はなかった。
長い付き合いだったこともあり、
もっと何かしらの感情が出ると思っていたが、そうではなかった。
ただ、
子どもと離れるという現実だけは、
少しずつ実感として強くなっていた。
妻に対しては、
この時点では特別な感情はなかった。
集合したとき、
妻のきつい表情と視線を見て、
これまでの嫌なことが一瞬よぎった。
やはり、
こういう積み重ねがあったからこそ、
別れるという選択をしたのだと思った。
彼女との関係もあり、
このときの自分は、
どこか前向きでもあった。
公証役場という場所
公証役場は、
想像していたよりも立派な建物だった。
その雰囲気に、
少し緊張したのを覚えている。
中に入り、
案内された部屋で、
公証人を待つことになった。
すでに、
事前に送っていた内容をもとに、
公正証書は作成されていた。
ここに来た時点で、
あとは確認して署名するだけだった。
公証人とのやりとり
当日は、
マイナンバーカードと認印を持っていった。
部屋に通され、
公証人が来るのを待った。
ほどなくして、
手続きが始まった。
事前に送っていた内容をもとに、
すでに公正証書は作成されていた。
その内容について、
一つひとつ説明を受けていく。
公正証書は、
金銭の支払いが滞った場合、
強制執行が可能になる契約になる。
そのため、
支払い能力があるかどうかや、
無理のない金額になっているかについては、
何度か確認された。
今回のように、
離婚が一年以上先であることや、
受験が条件に含まれているケースは、
珍しいと言われた。
「長年やっているが、
こういうケースは初めてです」
そう言われたのを覚えている。
最終的には、
「あなたの職業であれば問題ないでしょう」
といった話になり、
「私たちの出番(強制執行)がないことを願っています」
そう言われて、
手続きは進んでいった。
一通りの手続きは、
1時間ほどで終わった。
費用は約4万円で、
妻と折半だった。
公正証書が完成した瞬間
すべての手続きが終わり、
公正証書が完成した。
内容はすでに分かっていたはずなのに、
それが紙として形になったことで、
重みが変わったように感じた。
これで、
取り決めた条件は動かない。
離婚に向けた話が、
現実として固定された。
手続きが終わると、
夫婦それぞれ、
公正証書の原本を受け取り、
そのまま現地解散した。
作成後、彼女へ連絡
役場を出てすぐ、
彼女に連絡をした。
公正証書の作成が終わったこと、
離婚に向けて一歩進んだ感覚があることを伝えた。
これで、
きちんと形として示せた気がしていた。
離婚が現実として進んだことを、
証明できたような感覚だった。
「安心して」
そんな言葉も伝えたと思う。
ただ、
後になって分かることになるが、
それは自分だけの感覚だった。
彼女にとっては、
この時点では
何かが大きく変わったわけではなかった。
事実上、離婚したという感覚
このとき、
自分の中では、
すでに夫婦ではないという感覚があった。
公正証書が完成したことで、
関係としては一区切りついたように感じていた。
事実上、
離婚したのと同じ状態だと思っていた。
その認識についても、
妻と確認をした。
お互いに、
すでに夫婦ではないという感覚は、
同じだった。
ただ、
生活自体はまだ続いている。
家を出るのも、
離婚が成立するのも、
まだ先の話だった。
現実としては、
何も変わっていない部分も多かった。
それでも、
このときの自分にとっては、
確実に一つ進んだ区切りだった。
未来の重さ
このときはまだ、
ここから先に何が待っているのか、
想像できていなかった。
生活は続き、
受験も控えている。
離婚は、
まだ先の話だった。
それでも、
すべては確実に進んでいた。
このあと、
想像していた以上に、
しんどい時間が続くことになる。
苦しい生活が続き、
彼女との関係も揺れることがあり、
精神的にも限界を感じるようになっていった。
家族への報告も、
まだ先のことだった。
ここから先にあるものは、
このときの自分が思っていたよりも、
ずっと重いものだった。
離婚の記録|実体験シリーズ
このブログでは、離婚に至るまでの経緯と、その後の出来事を実体験として記録しています。
時系列で読めるようにシリーズとしてまとめています。
① 離婚に至るまでの経緯
② 離婚を躊躇した理由
③ 離婚を決断した日
④ 離婚が決まっても家を出られなかった理由
⑤ 受験という現実
⑥ 終わると分かっていた家族の日常
⑦ 面接をこなすたび削れていく気持ち
⑧ 子どもと過ごす時間の重さ
⑨ 同じ家にいる他人
⑩生きる気力を失った私が、カウンセリングで出した結論
⑪離婚を切り出した日|決断のあとに起きた現実
⑫彼女に離婚を伝え、想いを告げた日
⑬帰宅後に待っていた現実と妻への報告
⑭公正証書の話が出た日
⑮公正証書の内容を見た日|納得できなかった条件とその判断
⑯公正証書を作成した日|離婚が現実として進んだ日(この記事)


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