彼女に別れを告げた朝|妻の前でかけた最後の電話

離婚の記録
記事内に広告が含まれています。

妻に彼女との関係が知られた翌朝、私は妻の前で彼女に電話をかけることになりました。

家族を続けると決めた以上、彼女に別れを告げなければいけませんでした。

それでも、感謝を伝えたい気持ちも、謝りたい気持ちも、彼女を失いたくない気持ちも残っていました。

この記事では、一睡もできないまま迎えた朝に、妻の前で彼女へ最後の電話をかけた日のことを書いています。

この話の前の出来事については、こちらで書いています。

妻に知られた日|初めて離婚が現実になった

深夜まで続いた話し合い

妻に関係を知られたあと、私は携帯を見せるように言われました。

「今すぐ離婚したくなければ、携帯を見せて」

そう言われ、私は携帯を渡しました。その中には、彼女とのLINEのやり取りが残っていました。

その時、LINEのやり取りを写真に撮られ、証拠を押さえられました。

自分から離婚を切り出すのか。
それとも、妻から離婚を告げられるのか。

そんなことが頭をよぎりました。

しかし、妻からは「子どものために今は離婚しない」と言われました。条件については、あとで出すとも言われました。

その時の私は、家族を続けることを選びました。つまり、彼女と別れなければいけないということでした。

話し合いは深夜まで続きました。話し合いというより、責められ続ける時間でした。

離婚して、自分らしく生きる時が来たのか。
離婚したら、子どもはどうなるのか。
彼女には、どう伝えればいいのか。

考えなければいけないことが、一気に目の前に出てきました。

その中で、私は妻にひとつだけお願いしました。

彼女には迷惑をかけないでほしい、と。

すべての原因は自分にあります。彼女を巻き込むような形にはしたくありませんでした。

翌朝、私は子どもの受験に関わる学校見学へ行く予定がありました。

本当なら、とても行けるような状態ではありません。それでも、子どもの将来に関わる予定を簡単にキャンセルすることはできませんでした。

一睡もできなかった夜

深夜まで妻と話していたため、私は彼女に返信できませんでした。

いつもなら連絡を取っていた時間に何も返せていない。
きっと彼女も、何かあったと察している。

そう思うと、胸が苦しくなりました。

家族を選ぶと言ったけれど、この先どうなるのか。
彼女との将来は、もう終わってしまうのか。
子どもには、どんな影響が出るのか。

頭の中で、いくつものことがぐるぐる回っていました。

家族を続けると決めたはずなのに、気持ちはまったく整理できていませんでした。

彼女に別れを告げることも、子どもとこれからどう向き合うのかも、何ひとつ答えが出ないままでした。

結局、その夜は一睡もできませんでした。

妻の前で電話をかけた朝

一睡もできないまま、朝になりました。

前日の夜から、彼女には朝になったら電話をするように言われていました。

ただ、私は何を言えばいいのか、答えを決められないままでした。

家族を続けると決めた以上、彼女に別れを告げなければいけない。
頭では分かっていました。

それでも、どう言葉にすればいいのか分かりませんでした。

早朝、妻が私のところへ来ました。

「今ここで電話して。スピーカーにして」

そう言われました。

私は、電話をかける前にひとつだけお願いしました。

「絶対に口を出さないでほしい」

妻の前で、彼女に電話をかける。
しかも、スピーカーにして別れを告げる。

その状況を受け入れるだけで、精一杯でした。

携帯を手に持ったまま、私はなかなか発信ボタンを押せませんでした。

ボタンを押せなかった理由

発信ボタンを押せば、彼女に別れを告げることになります。

それが分かっていたから、私はなかなか指を動かせませんでした。

彼女を失いたくありませんでした。
それでも、家族を続けると決めた以上、別れを伝えなければいけませんでした。

ただ別れを告げるだけではなく、感謝も伝えたかった。
自分のせいでこうなったことも、ちゃんと謝りたかった。

私が電話をかけられずにいると、妻から両親に報告すると言われました。

家族を続けると決めた以上、両親にまで知られることは避けたいと思いました。

逃げ場はありませんでした。

私は、ようやく発信ボタンを押しました。

彼女の声を聞いた瞬間

電話をかけると、彼女は出てくれました。

私が前日の夜から返信できていなかったことで、彼女はすでに何かあったと察していたようでした。

声を聞いた瞬間、胸が締めつけられました。

私はまず、自分のせいでこうなってしまったことを謝りました。

そして、彼女と過ごした時間への感謝を伝えました。

あの時間が、自分にとってどれほど大切だったか。
彼女がいてくれたことで、どれだけ救われていたか。

うまく言葉になっていたかは分かりません。

それでも、どうしても感謝だけは伝えたかった。

その間、妻は目の前で電話を聞いていました。
私が感謝を伝えている様子を、強い表情で見ていました。

彼女は、妻が聞いていることも分かっていました。

そして、妻に対して謝罪の言葉を口にしました。

その言葉を聞いたとき、彼女まで巻き込んでしまった現実を、改めて突きつけられた気がしました。

最後のLINE

電話が終わったあと、妻に彼女とのトーク履歴をすべて消されました。

それまで大切に残していたやり取りが、一瞬で消えていきました。

そのまま私は、子どもの受験に関わる学校見学へ向かいました。

本当なら、学校見学に行けるような精神状態ではありませんでした。それでも、子どもの将来に関わる予定を放り出すことはできませんでした。

学校へ向かう途中、私は彼女に最後のLINEを送りました。

もう連絡しないと決めたはずでした。それでも、妻の前ではなく、自分の言葉で最後に伝えたいことがありました。

感謝していること。
自分のせいでこうなってしまったこと。
彼女を巻き込んでしまったこと。

本気で謝りたかったし、本気でお礼を言いたかった。

彼女から返ってきた言葉は、私を責めるものではありませんでした。

その優しさに、また心が揺れました。

そのやり取りの中で、彼女から言われた言葉があります。

「本当に、二人目の子どもが欲しいの?」

「欲しいと言われて、合わせているように見えるよ」

「もっと縛られて、あなただけ自由がなくなるんじゃない?」

その言葉を見たとき、私はハッとしました。

二人目の子どもを望んでいたのは、本当に自分の意思だったのか。妻の希望や家庭の形に合わせようとしていただけではないのか。

そう考えた瞬間、自分がずっと見ないようにしていた気持ちに触れた気がしました。

本当にこれでいいのか。
このまま家族を続ける選択でいいのか。

そんな思いが、また頭の中に浮かびました。

私は、彼女に迷惑がかからないようにしてほしいことを、妻にもお願いしていました。

その時点では、彼女に慰謝料を請求しない方向で話が進んでいました。ただ、その詳しい内容までは彼女には伝えていませんでした。

それでも彼女は、私の言葉の奥にあるものを察していました。

「私のこと、守ってくれたんでしょ」

そう言われた時、涙が出ました。

細かく説明しなくても、私の気持ちを分かってくれる。そういうところが、本当に好きでした。

その時点で、私は彼女との別れを受け入れ、家族を続けると決めていました。

だから最後に、こう伝えました。

「来世では、絶対あなたを見つけに行くね」

それが、私なりの最後の言葉でした。

最後に彼女は、こう言いました。

「本当にこれでバイバイだね。このLINEも消すね」

その言葉が、本当につらかった。

これで終わるのだと、ようやく現実として突きつけられた気がしました。

抜け殻のような日々の始まり

彼女と別れたのだという実感が、少しずつ重くのしかかってきました。

家族を続けると決めたはずでした。
子どものためにも、その選択をするしかないと思っていました。

それでも、気持ちはまったく整理できていませんでした。

彼女への気持ちが消えたわけではありません。
家族としてやり直す覚悟が、すぐに固まったわけでもありません。

ただ、現実だけが先に進んでいきました。

この日から、私は家族としてやり直そうとする日々に入っていきます。

でもその日々は、ただ前を向けるようなものではありませんでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました