離婚することを決めたあと、
彼女に会いに行った。
そのことを伝えるため。
そして、
自分の気持ちを伝えるためだった。
この日、
私は彼女に想いを伝えた。
その結果がどうなったのか。
そして、
それでも何も変わらない現実の中で、
何を感じたのか。
この日のことを、
そのまま書いておきたいと思う。
会う前の気持ち
彼女に連絡をしたあと、
翌日に会う約束が決まった。
約束はすぐに決まったが、
正直、気持ちは落ち着いていなかった。
久しぶりに会うことになる。
そして、
ただ会うだけではない。
離婚することになったと伝える。
そして、自分の気持ちも伝える。
頭では整理していたはずなのに、
いざその場面が近づくと、
どう話せばいいのか分からなくなっていた。
どう思われるのか。
告白して振られちゃうかななんて。
そんな普通の不安もあってドキドキしていた。
いろいろな考えが、
頭の中を何度も行き来していた。
まだ、すべてが終わったわけではない。
受験も終わっていない。
家も出ていない。
完全に自由な立場ではなかった。
それでも、
ここで会わなければ、
何も進まないと思った。
ただ、
純粋に彼女に会えることは嬉しかった。
久しぶりにあった彼女
久しぶりに会った彼女は、
私の体調を心配してくれていた。
妻から連絡と会うことの許可を
もらったことは伝えていたが、
会うことで何か私に不利がないかも、
心配してくれていた。
食べられていないことを知っていた彼女は、
私に食べたいものを聞き、
お店を予約してくれていた。
お互いに、
最初はどう接すればいいのかを
探っているような空気だった。
無理に明るく振る舞うつもりもなく、
かといって重くなりすぎないように。
それでも、
そんな心配はいらないくらい、
自然に会話ができていた。
ここ数日の彼女の出来事を
楽しく聞くことができた。
この数日が嘘のように、
たくさん食べることもできた。
彼女も、
その様子に驚いていた。
こうしてまた会えたことに、
私は安心していた。
やっぱり、
会えてよかったと思った。
楽しかった。
いつ本題を切り出そうか考えていた。
ドキドキしながらも楽しくて、
気がつけばお店を出る時間になった。
離婚することを伝えた
お店を出たあと、
私はもう一軒行こうと誘った。
まだ、
話せていないことがあった。
彼女も、
何か話があると感じ取っていたのか、
特に迷うことなくついてきてくれた。
2軒目に入ってからは、
少しずつ空気が変わっていった。
さっきまでのような
普通の会話ではなく、
どこか真剣な話になっていった。
私は、
タイミングを見ながら、
言葉を選んでいた。
そして、
ひとつ息を整えて、
本題に入った。
離婚することになったこと。
それは、
彼女のためではなく、
自分のために決めたことだということ。
ここは、
はっきりと伝えたかった。
彼女のせいで離婚になったと
思われたくなかったし、
実際にそういう決断でもなかった。
自分の中で、
ちゃんと考えて、
出した答えだった。
そう伝えたあと、
彼女は黙って話を聞いていた。
好きだと伝えた
離婚のことを伝えたあと、
少し呼吸を整えた。
カッコつける余裕なんてない。
私は、
正直な気持ちを話した。
「好きです。」
「こんな出会いで申し訳ないけど、
本当に大事にしたい人だと思っている。
付き合ってください。」
離婚を決断して、
自分の心を整理したとき、
やっぱりあなたと一緒にいたいと思った。
昨日、話し合いをして、
離婚することが決まったばかり。
できるだけ早く伝えたくて、連絡したこと。
ただ、
離婚は受験が終わってからという条件になっていること。
それ以外の詳細はまだ決まっていないが、
離婚は入学が確定してから、
およそ一年半後になること。
普通の恋愛の形ではないことも、
ちゃんと伝えた。
それでも、
一緒にいたいと思っていることは、
変わらなかった。
うまく言葉にできていたとは思えない。
それでも、
ごまかさずに、
彼女の手を握り、目を見て
自分の気持ちをそのまま伝えた。
今思えば、
普通のお店で告白したことを、
少し後悔している。
プロポーズする日は、
しっかりお店も含めて準備して、
きちんと伝えようと心に決めた。
彼女の返事
正直、
振られると思っていた。
彼女は若い。
これからいくらでも可能性があるし、
モテる人だった。
そんな中で、
私の事情に巻き込まれることになる。
普通の形で一緒にいられるようになるまで、
少なくても一年半近くはかかる。
20代女性の一年半の重みを
私なりに分かっているつもりだった。
そんな状況を、
受け入れられる人なんて、
ほとんどいないと思っていた。
これは、
自分のわがままだという自覚もあった。
それでも、
彼女は目に涙を浮かべながら言った。
「いいよ」
その言葉を聞いたとき、
正直、信じられなかった。
「一年半待てるかは分からないけど、
そうなれたらすごいね」
「最後まで待てるかは分からないよ」
そう言いながらも、
彼女は私の気持ちを受け入れてくれた。
その現実的な言葉も、
彼女らしいと思った。
それでも、
受け入れてくれたことが、
ただただ嬉しかった。
涙を浮かべる彼女を見て、
この人を一生守りたいと思った。
そして、
絶対に幸せにしたいと、
強く思った。
あの日の、喜びは
きっと忘れることはない。
普通ではない恋愛の始まり
彼女が気持ちを受け入れてくれたあと、
現実の話もした。
受験は、
きちんとやらなければいけない。
今後の詳細は、
これから決めていくこと。
これまでやってきた子どもの迎えや、
家のことは、
変わらず続けていく必要があるだろうこと。
すぐにすべてが変わるわけではない。
それでも、
絶対に時間を作って
会いたいと思っていること。
そのうえで、
できるなら、会ってほしいとも思っていること。
普通の恋愛ではなくて
本当に申し訳ない、我慢させてごめんと
伝えた。
こんな形だけど、
完全に一緒にいられるようになったときには、絶対に幸せにする、と。
以前、
妻に関係が知られる前に、
私はたくさんやりたいことを話したことがあった。
「たくさん一緒にやりたいことあるんだ。
前に言っていたこともやろうね。」
彼女は頷いてくれた。
「まさか離婚を決めるとは思っていなかったよ。気持ちは嬉しいよ」
そう言ってくれた。
帰り際、
久しぶりに手を繋いだ。
「今日が俺たちの記念日でいいのかな?」
「そうだね、これからよろしくね」
そう言って、
その日は別れた。
それでも進み始めた
帰宅すると、
現実に引き戻された。
その日のことを、
妻に伝えた。
彼女と付き合うことになったこと。
今思えば、
妻に正直に話したことは、
必要なかったのかもしれない。
それでも当時は、
まだどこかで
支配されている感覚の中にいた。
前日までは、
二人目のことを
優しく諭すように話していた妻だったが、
この日を境に、
明らかに態度が変わった。
私の中で、
離婚と彼女との関係が
はっきりと動き出したことで、
その可能性が失われたと感じたのかもしれない。
それに加えて、
私が前に進もうとしていること自体が、
気に入らなかったのだと思う。
「離婚したら、子どもには会ってほしくないな」
「会いたい?養育費いらないから会わないでよ」
「慰謝料どうしようかな」
「この前の条件はなしだよね?」
「彼女にも請求しないっていうのも」
「受験は絶対やってよね」
矢継ぎ早に、
言葉を向けられた。
私は、
彼女との時間は作るということだけは、
なんとか伝えた。
詳しい条件については、
後日決めることになった。
その数日後、
公正証書の話が出てくることになる。
この日は、
彼女と過ごした時間の喜びと、
これからの現実への不安が入り混じり、
まだ、ほとんど眠ることができなかった。
あの状況で彼女に、
この条件で付き合ってほしいと伝えたことは、失礼だったと今は思う。
それでも、
人生に希望が見えた。
少しだが、
前に進めたような気がしていた。
離婚の記録|実体験シリーズ
このブログでは、離婚に至るまでの経緯と、その後の出来事を実体験として記録しています。
時系列で読めるようにシリーズとしてまとめています。
① 離婚に至るまでの経緯
② 離婚を躊躇した理由
③ 離婚を決断した日
④ 離婚が決まっても家を出られなかった理由
⑤ 受験という現実
⑥ 終わると分かっていた家族の日常
⑦ 面接をこなすたび削れていく気持ち
⑧ 子どもと過ごす時間の重さ
⑨ 同じ家にいる他人
⑩生きる気力を失った私が、カウンセリングで出した結論
⑪離婚を切り出した日|決断のあとに起きた現実
⑫彼女に離婚を伝え、想いを告げた日(この記事)


コメント