28年前に聴いたSOPHIAのアルバム「ALIVE」が、38歳の今、心に強く響いた。

再出発

小学生の頃から、私はSOPHIAを聴いてきました。

メジャーデビューした頃からだから、もう30年以上になります。

その中の一枚が、28年前に発売されたアルバム「ALIVE」です。

「ALIVE」も昔聴いて終わった作品ではありません。SOPHIAのほかの曲と同じように、その後もずっと聴き続けてきました。

SOPHIAの音楽は、楽しいときも苦しいときも、これまで何度も私に力をくれました。

それでも今回、「ALIVE」をテーマにしたツアーを観て、この作品と改めて向き合ったとき、38歳になった今までとは違う深さで心に強く響きました。

28年前、小学生だった私にはなかった人生経験があります。

離婚し、家族と離れ、思い描いていたものを失い、自分の人生について深く考える時間もありました。

そんな経験をしてきた今の自分と「ALIVE」が、驚くほど重なって感じられたのです。

そして改めて気づきました。

SOPHIAは、ただ昔から好きなバンドだったわけではなく、これまでの私の人生のいろいろな場面にずっといて、何度も力をくれていた大切な存在だったのだと。

今回のライブを通して、私は改めて「生きるって何だろう」と考えました。

この記事で、「ALIVEとはこういう意味だ」と答えを出したいわけではありません。

30年以上SOPHIAを聴き続けてきた私が、38歳の今、なぜこれほど「ALIVE」に心を動かされたのか。

そして、なぜSOPHIAが今も変わらず私のロックスターなのか。

今の自分が感じたことを、ここに書き残しておこうと思います。

SOPHIAと「ALIVE」について

SOPHIAは、1994年に松岡充さんを中心に結成され、1995年にメジャーデビューした5人組のロックバンドです。

メンバーは、松岡充さん、豊田和貴さん、黒柳能生さん、赤松芳朋さん、都啓一さんの5人。活動休止期間を経て、2022年に日本武道館で再始動し、2025年にはメジャーデビュー30周年を迎えました。

SOPHIAのメンバーや最新情報については、SOPHIA公式サイトをご覧ください。

私が今回改めて深く向き合うことになった「ALIVE」は、1998年5月20日に発売されたアルバムです。

アルバム発売当時には、「TOUR’98 ALIVE」というツアーも行われました。

そのツアーを収録した公式映像作品のタイトルは、

「philosophy-Ⅲ TOUR’98『ALIVE』“そして僕らは老けて行く…”」

となっています。

そして28年後の2026年。

SOPHIAは再び「ALIVE」を掲げ、全国ツアー

「SOPHIA TOUR 2026 “We Believe ALIVE”」
「SOPHIA TOUR 2026 “そして僕らは老けて行く”」

を開催しました。

7月10日のZepp Nagoyaから始まり、8月22日のZepp DiverCity(TOKYO)まで公演が行われ、さらに10月15日にはNHKホールで追加公演 「SOPHIA TOUR 2026 ALIVE Final」 が予定されています。

28年前にも「ALIVE」を掲げ、そのときすでに「そして僕らは老けて行く…」という言葉を残していたSOPHIA。

そして28年という時間を本当に生きた今、もう一度「ALIVE」と「そして僕らは老けて行く」を掲げてステージに立っています。

私も、28年前に「ALIVE」を聴いていた小学生から38歳になりました。

SOPHIAも私も、当然その間にはいろいろな時間が流れています。

私自身、離婚や家族との別れを経験し、人生について深く考える時期もありました。

そんな今のタイミングで、SOPHIAが再び「ALIVE」を掲げている。

私にとっては、それがただ28年前のアルバムをもう一度演奏するというだけのことには思えませんでした。

ずっと聴き続けてきた作品なのに、38歳になった今だからこそ、自分の人生と重なるものがある。

今回のツアーで「ALIVE」がこれまで以上に心に強く響いたのは、そんな28年間を自分自身も生きてきたからなのだと思います。

小学生だった私が聴いていた「ALIVE」

私がSOPHIAを聴き始めた頃、最初に惹かれた理由はとても単純でした。

「この人たち、かっこいいな」

そして、曲も純粋にかっこよかった。

小学生だった私にとって、まずはそれで十分でした。

「ALIVE」が発売された1998年、私は10歳でした。

そのひとつ前に発売されたアルバム「little circus」には、「little cloud」「Believe」「街」など、今でも大好きな曲がたくさん入っています。

特に「街」は、当時ゲーム『ブレス オブ ファイアIII』のCM曲にも使われていて、SOPHIAを代表する曲の一つとして広く知られるようになりました。

「little circus」は、今振り返ると、ポップで親しみやすいメロディーと、ロックバンドとしてのかっこよさがとても分かりやすく詰まったアルバムだったように思います。

私はもともと、SOPHIAの曲のギターが大好きでした。

印象に残るギターソロも多く、小学生だった私にも「このギター、かっこいい」と素直に感じられる曲がたくさんありました。

だからこそ、その次に発売された「ALIVE」を初めて聴いたときは、正直少し戸惑いました。

「little circus」のような、聴いてすぐに「かっこいい」と感じるポップさやロックの分かりやすさとは、少し違って聞こえたからです。

ギターについても、私が当時好きだったような印象的なソロを前面に出した曲は少なく感じました。

音だけを聴けば、むしろシンプルになったように感じる部分もありました。

でも、歌詞やアルバム全体から伝わってくるものは、それまでよりずっと重かった。

当時10歳だった私には、もちろん歌詞で描かれていることを深く理解できるような人生経験はありません。

初めて聴いたときは、正直に言えば、

「little circusの方が好きだな」

と思ったことを覚えています。

それでも、「ALIVE」を聴かなくなったわけではありません。

SOPHIA自体がずっと好きだったので、その後も何度も聴き続けてきました。

中学生、高校生と歳を重ねるにつれて、「ALIVE」はそれまでの作品以上にメッセージ性の強いアルバムなのだということも、少しずつ感じるようになりました。

そして高校生になると、私は自分でもギターを始めました。

その頃によくコピーしていたのが、「little circus」に入っている曲たちでした。

好きなSOPHIAの曲を自分のギターで弾く。

SOPHIAは聴くだけの存在ではなく、自分が音楽をやるうえでも、ずっと身近な存在になっていきました。

そうやって30年以上、SOPHIAも「ALIVE」も聴き続けてきました。

そして28年が経った今。

10歳の自分には理解できなかったものを、38歳になった私は、自分が歩いてきた人生と重ねながら受け取るようになりました。

昔からずっと知っているアルバムなのに、今回のツアーをきっかけに、これまでとはまったく違う深さで「ALIVE」が心に入ってきたのです。

38歳になった今、同じ「ALIVE」がまったく違って聞こえた

10歳だった頃から28年が経ち、私は38歳になりました。

その間には、当時の自分には想像もできなかったような出来事がたくさんありました。

結婚し、家庭を持ち、子どもが生まれました。

そしてその後、離婚を経験し、家族とは離れて暮らすようになりました。

今も子どもとは会えていません。

大切なものを失い、「自分の人生はどうしてこうなったんだろう」と考えた時期もありました。

10歳の頃に思い描いていた38歳の自分とは、きっとまったく違う場所にいます。

そんな人生を歩いてきた今、「ALIVE」を聴くと、昔とは違うところで心が動くようになりました。

子どもの頃には意味まで深く考えずに聴いていた言葉が、自分の経験と重なって聞こえる。

昔から何度も聴いてきたはずの曲なのに、「こんなに重いことを歌っていたんだ」と改めて感じることがあります。

もちろん、38歳になったから「ALIVE」の意味が分かったとは思っていません。

むしろ、人生を経験すればするほど、「生きる」ということに簡単な答えなんてないのだと思うようになりました。

ただ、28年前には持っていなかった経験が今の私にはあります。

人を好きになること。

家庭を持つこと。

誰かのために生きたいと思うこと。

そして、大切なものを失うこと。

それでも毎日を生きていくこと。

そうした経験を重ねたからこそ、今の自分に響く言葉や音が増えたのだと思います。

「ALIVE」はずっと同じ作品です。

変わったのは、聴いている私の方でした。

だから今回のツアーで聴いた「ALIVE」は、昔から知っている作品でありながら、38歳の今の私には、これまでとはまったく違う深さで心に響きました。

苦しかった時期にも、SOPHIAの音楽がそばにあった

SOPHIAを30年以上聴いてきて思うのは、その時々の自分によって、心に刺さる曲が変わるということです。

単純に楽しいときに聴きたくなる曲もある。

恋をしているとき、幸せなときに心地よく感じる曲もある。

反対に、何かを失ったときや、どうしようもなく苦しいときに突然深く刺さる曲もあります。

昔はそれほど意識していなかった曲が、何年も経ってから急に自分の状況と重なり、何度も聴くようになることもありました。

そしてまた時間が経つと、別の曲が今の自分に必要になる。

SOPHIAの音楽は、私の人生の中をそんなふうに何度も巡ってきたように思います。

SOPHIAの曲には、昔から強いメッセージを感じていました。

でも、ただ「頑張れ」「前を向け」と背中を押すだけではないところが、私は好きなのだと思います。

うまくいかないこともある。

傷つくことも、迷うことも、どうしようもなく苦しいこともある。

そんな人間らしい部分まで含めて歌っているからこそ、その時々の自分に重なる曲があるのだと思います。

私から見れば、SOPHIAのメンバーはずっとスターです。

特に松岡充さんは、小学生の頃から憧れてきたロックスターでした。

それでもライブで話す言葉を聞いていると、「この人たちも何もかも順調に生きてきたわけではないんだ」と感じることがあります。

もちろん歩いている人生も、抱えているものも一人ひとり違います。

それでも、みんな同じように迷ったり、苦しんだりしながら生きている。

スターである彼らからそんな人間らしさを感じられることも、私がSOPHIAの音楽に何度も救われてきた理由の一つなのかもしれません。

大学生になってからは、ようやくSOPHIAのライブに行けるようになりました。

初めて参加した時はSOPHIAってMC長めだし、松岡さんってこんなに熱いこと話す人なんだってびっくりした。

ライブでは昔から、その日そこに集まった人たちがそれぞれの人生を頑張って生きてきたこと、また会える日までそれぞれの場所で生きていこうという思いを、何度も伝えてくれていたように思います。

「自分たちも頑張るから、また会おう」

そんなふうにいつも寄り添ってくれていました。

その言葉や音楽が、次にSOPHIAに会える日まで頑張るための力になることもありました。

だから活動休止中、ライブで会えなくなったことは本当に寂しかったです。

それでもSOPHIAの曲を聴かなくなることはありませんでした。

音楽はずっとそこにあり、苦しいときには何度も助けてもらいました。

そしてSOPHIAが再び活動を始めたときは、本当に嬉しかった。

私自身もその後、離婚や家族との別れを経験し、一度は「生きるって何だろう」と深く考えるほど苦しい時期を過ごしました。

そんな時間にも、やはりSOPHIAの音楽はそばにありました。

何かを解決してくれたわけではありません。

聴いたから現実が変わったわけでもありません。

それでも、もう少し頑張ってみようと思わせてくれる。

自分だけが苦しいわけではないと思わせてくれる。

振り返れば、私がここまで生きてくる中で、SOPHIAは何度もそういう存在になっていました。

そして2026年、そんな私の前にもう一度「ALIVE」が現れました。

SOPHIAがこれまで伝えてくれていたことと、今の自分が歩いてきた人生。

それが「生きる」をテーマにした今回のALIVEツアーで重なったとき、これまでとはまた違う深さで、彼らの音楽と言葉が心に入ってきました。

28年後、「ALIVE」をライブで聴くということ

SOPHIA TOUR 2026 ALIVEのタオル、Tシャツ、ひまわり、アクリルスタンドとペンライト
2026年のALIVEツアーで購入したグッズと、ペンライト

10歳の頃に聴いていた「ALIVE」を、38歳になった今、ライブで聴く。

今回のツアーは、それだけでも私にとって特別なものでした。

もちろん「ALIVE」は、この28年間ずっと聴き続けてきたアルバムです。

収録されている曲も、これまでのSOPHIAのライブで何度も聴いてきました。

それでも今回は、今までとはまったく違いました。

「ALIVE」の中の曲を何曲か聴くライブではなく、28年という時間を経て、もう一度「ALIVE」を掲げたツアー。

アルバムを中心に構成されたライブの中で一曲一曲を聴いていくと、昔から何度も聴いてきたはずの曲が、これまでとは違う意味を持って聞こえてきました。

目の前でSOPHIAの5人が演奏する音を聴き、メンバーの言葉を聞き、同じ場所に集まった人たちとその時間を共有する。

28年前にこのアルバムを聴いていた自分と、いろいろなことを経験して38歳になった今の自分。

その二人が、同じ音楽によってつながったような感覚がありました。

今の私に強く響いた「ALIVE」の曲たち

今回、特に強く心に残った曲があります。

「farewell」「蜘蛛と蝙蝠」「この風に吹かれながら」、そしてアルバムタイトルにもなっている「ALIVE」です。

どれも昔から何度も聴いてきた曲です。

それなのに今は、10歳の頃とはもちろん、中学生や高校生だった頃とも違うところで心が動きます。

中でも最近、特によく聴くようになったのが「farewell」と「蜘蛛と蝙蝠」です。

人との別れ。

大切なものを失うこと。

思い描いていたようには進まない人生。

それでも、その先を生きていかなければならないこと。

離婚や家族との別れを経験した今の私には、以前とは違う形で重なるものがあります。

「この風に吹かれながら」も、今の自分には強く響く曲です。

38歳になった私は、10歳の頃には想像もしなかった場所にいます。

思い描いていた未来とは違う。

それでも、今いる場所で自分の人生を生きていく。

そんな今の自分で聴くからこそ、昔とは違う感情になるのだと思います。

そして「ALIVE」。

今回のツアーでこの曲を聴きながら、「生きる」ということをこれほど自分自身の人生に重ねて考えたことは、今までなかったかもしれません。

この曲の意味が分かったわけではありません。

ただ、28年間生きてきた分だけ、自分の中に重なるものが増えた。

そんな感覚でした。

歌っている松岡さんにも、今の「ALIVE」がある

今回のライブで心を動かされたのは、曲そのものだけではありませんでした。

松岡さんは、「farewell」や「君と揺れていたい」を歌っていると、会場にいるみんなの思いが自分の中に入ってくるようで、泣きそうになるのをこらえながら歌っていたことを話していました。

その言葉が、とても印象に残っています。

28年前に作られた曲を、28年後の今、私たちはそれぞれの人生を重ねながら聴いている。

そして歌っている松岡さんも、ただ昔と同じ曲を歌っているのではなく、そこに集まった人たちの思いを受け取りながら歌っている。

だから今回の「farewell」や「君と揺れていたい」は、これまでライブで聴いてきた同じ曲とは、また違って聞こえたのだと思います。

時間が経ったことで変わったのは、聴いている私だけではない。

歌う側にも、28年間生きてきた時間がある。

その両方が重なっているからこそ、今の「ALIVE」には28年前とは違う深さがあるように感じました。

それぞれの「主戦場」へ戻っても、帰ってこられる場所がある

今回の松岡さんのMCで、特に心に残った言葉があります。

ライブが終われば、私たちはまたそれぞれの日常に戻っていきます。

仕事があり、家族があり、悩みがあり、それぞれが生きている場所がある。

松岡さんは、そんな一人ひとりの日常を「主戦場」と表現していました。

私たちはライブの時間だけここに集まり、終わればまたそれぞれの主戦場へ戻っていく。

そこでまた、いろいろなことを抱えながら生きていく。

そして、SOPHIAはまた私たちが帰ってこられる場所を作る。

その言葉が、今の私には本当に強く響きました。

「また会おう」だけではない。

それぞれの場所でまた生きて、いつか帰ってくる場所がある。

SOPHIAが、その場所を作って待っていてくれる。

それが私は本当に嬉しかった。

私にも、この一年だけでもいろいろなことがありました。

離婚し、家族と離れ、子どもとも会えない。

思い描いていた人生とは違う場所に立ちながら、それでも何とかここまで生きてきました。

そんな自分に、

「よくここまで来たな」

と、言ってもらったような気がしました。

実際にそう言われたわけではありません。

それでも私は、SOPHIAの音楽と松岡さんの言葉を聞きながら、これまで必死に生きてきた自分を少し肯定してもらえたような気持ちになりました。

そしてライブが終われば、私もまた自分の主戦場へ戻ります。

楽しいことばかりではない日常を、また生きていく。

でも、その先にはまた帰ってこられる場所がある。

そう思えることが、今の私にはとても大きな力になりました。

今回の「ALIVE」は、私にとってただ懐かしいアルバムをもう一度聴くライブではありませんでした。

今までの自分の人生を振り返りながら、

「ここまで生きてきてよかった。またここから生きていこう」

そう思わせてくれる、特別な時間になりました。

28年経って、「ALIVE」を前より深く感じるようになった

今回のツアーを観てから、私は改めて「ALIVE」という言葉について考えるようになりました。

ALIVE。

生きていること。

生きること。

言葉にすればとてもシンプルです。

でも、「生きるって何だろう」と考え始めると、簡単に答えられるものではありません。

私は昔から、ときどき「何のために生きるんだろう」と考えることがありました。

そして離婚を考えていた頃には、その問いについて、それまで以上に深く考える時期もありました。

38歳になった今も、「これが生きる意味だ」と言えるような答えを持っているわけではありません。

だからこの記事でも、

「28年経って、ようやくALIVEの意味が分かった」

とは書きたくありません。

ただ、10歳だった頃よりも、今の方がこの作品から受け取れるものは間違いなく増えています。

それは、答えが分かったからではありません。

28年間生きる中で、嬉しいことも、苦しいこともありました。

人を好きになった。

結婚した。

子どもが生まれた。

家族を持った。

そして、大切なものを失うことも経験しました。

その分だけ、「生きる」という言葉の重さを、自分自身の人生として感じられるようになったのだと思います。

松岡さん自身も「生きる」ことにもがいていた

今回のツアーでは、「ALIVE」が生まれた当時のことについて、松岡さんが話してくれる場面もありました。

7月に参加したライブでも、今回のライブでも、その背景について話していました。

私はそれまで詳しく知らなかったのですが、当時の松岡さん自身も、生きることに苦しみ、「生きるとは何か」「命とは何か」と向き合っていたそうです。

そんな中で周りの人たちから、自分の命はもう自分一人だけのものではないこと、SOPHIAの曲によって救われている人たちもいることを伝えられた。

そしてメンバーそれぞれが「ALIVE」というテーマと向き合いながら、この作品を作っていった。

その話を聞いたとき、私は少し腑に落ちるものがありました。

28年前の私は、そんな背景を何も知りませんでした。

ただSOPHIAが好きで、新しく発売されたアルバムとして「ALIVE」を聴いていました。

でも今、自分自身も生きることに悩み、もがいた経験をしたからこそ思います。

「ALIVE」は、遠くから誰かに「生きろ」と言っている作品ではないのかもしれない。

作った本人たちも、生きることに迷い、苦しみ、答えを探しながら生まれた作品だった。

だからこそ、同じように生きることでもがいた今の私に、こんなにも深く響くのかもしれません。

もちろん、松岡さんの人生と私の人生は違います。

抱えてきたものも、経験してきたことも違います。

それでも、生きることが苦しくなることがあること。

答えが見つからないまま、それでも生きていかなければならないこと。

そこには、今の私だから感じられるものがあります。

そして、松岡さんが当時「SOPHIAの曲に救われている人もいる」ということを伝えられたという話を聞きながら、私は心の中で思いました。

ここにも一人います。

私も、SOPHIAの音楽に何度も救われてきました。

苦しいときに聴いて、もう少し頑張ろうと思えたことがあります。

前を向く力をもらったことがあります。

そして38歳になった今も、こうして「ALIVE」から力をもらっています。

だから今なら伝えたいです。

SOPHIAの音楽を作り続けてくれて、ありがとう。

あなたたちの音楽に救われている人間が、ここにもいます。

答えはなくても、28年前より感じられるものがある

それでも私は、「ALIVE」の意味を理解できたとは思っていません。

きっと「生きる」ということには、一つの正解なんてないのだと思います。

何のために生きるのか。

どう生きればいいのか。

その答えは人によって違うし、同じ人でも人生の時期によって変わっていくのかもしれません。

SOPHIAの曲が、その時々の自分によって違って響いてきたように、「ALIVE」から受け取るものも、これからまた変わっていくのでしょう。

10歳の頃には感じられなかったものが、38歳の今は強く心に入ってくる。

でも、それは「正解にたどり着いた」ということではありません。

ただ、28年間を生きたことで、昔より少しだけ「ALIVE」というものを自分自身のこととして感じられるようになった。

今の私には、その表現が一番近い気がします。

そして50歳、60歳になったときには、また今とは違う「ALIVE」が聞こえているのかもしれません。

今はまだ分からないこともある。

これから先も、きっと迷うことがあります。

それでも28年前より今の私は、「生きる」という言葉の重さを知っています。

答えが分からないままでも、迷いながらでも、そのときの自分なりに生きていく。

今回の「ALIVE」と向き合いながら、私はそんなことを感じています。

会場にいる一人ひとりにも、それぞれの28年がある

今回のライブを観ながら、もう一つ強く感じたことがあります。

28年間を生きてきたのは、私だけではないということです。

ステージに立っているSOPHIAのメンバーにも、当然28年という時間が流れています。

そして、会場にいる一人ひとりにも、それぞれの人生があります。

私より前からSOPHIAを聴いてきた人もいるでしょう。

学生時代に好きになった人。

大人になってから好きになった人。

再始動してから初めてSOPHIAを知った人もいるかもしれません。

SOPHIAを好きになった時期は違っても、その日会場にいた一人ひとりが、それぞれの人生を生きてそこまで来ていました。

この28年間に結婚した人もいる。

子どもが生まれた人もいる。

離婚を経験した人もいる。

仕事で大きな壁にぶつかった人もいる。

病気を経験した人や、大切な人との別れを経験した人もいるでしょう。

もちろん、私には会場にいた人たち一人ひとりの人生は分かりません。

それでも、誰にだって何かがあって、それでもその日まで生きてきたのだと思います。

28年前に「ALIVE」を聴いていた人たちが、それぞれ違う人生を歩き、歳を重ねて、もう一度同じ「ALIVE」を聴いている。

そう考えると、それだけで胸にくるものがありました。

若かったSOPHIAも歳を重ねた。

私たちも歳を重ねた。

28年前、公式映像作品のタイトルにはすでに、

「そして僕らは老けて行く…」

という言葉がありました。

そして本当に28年が経ち、SOPHIAも私たちも老けました。

でも、老けたということは、それだけの時間を生きてきたということでもあります。

その28年間を経て、また同じ場所に集まり、同じ音楽で心を動かされている。

それが私はとても嬉しかった。

ライブの最後には、黒柳さんがこんな言葉を伝えてくれました。

「夏目漱石風に言うと、『月が綺麗ですね』」

「SOPHIA風に言うと、『君と揺れていたい』」

「俺風に言うと……『愛してる』」

その言葉を聞いたとき、なんだかとてもSOPHIAらしいなと思いました。

私にとってはずっとロックスターである彼らが、ステージの上から一方的に何かを与えてくれるのではない。

彼らも私たちと同じように歳を重ね、迷ったり苦しんだりしながら生きている。

そして、その日に集まった私たちの思いも受け取りながら、一緒に同じ時間を過ごしてくれる。

だから私は、SOPHIAから人間らしさを感じるのかもしれません。

SOPHIAの5人も、会場にいた私たちも、それぞれ違う人生を生きています。

次に会うまでにも、きっといろいろなことがあります。

それでも、それぞれの主戦場で生きて、またSOPHIAの作ってくれた場所に帰ってくる。

同じ「ALIVE」を聴いていても、そこに重なっている人生は一人ひとり違います。

28年前とは違う人生を背負った彼らと私たちが、今また「ALIVE」のもとに集まっている。

そのこと自体が、私にはとても特別なことに感じられました。

28年前の自分には分からなかった。でも、それでよかった

28年前、小学生だった私は、もちろん38歳の自分がこんな人生を歩いているとは想像していませんでした。

結婚することも。

子どもが生まれることも。

離婚することも。

家族と離れて暮らすことも。

大切なものを失い、「生きるって何だろう」とここまで深く考えることも。

何も知りませんでした。

だから、10歳の私に「ALIVE」が今のように響かなかったのは、当たり前だったのだと思います。

あの頃の私は、ただSOPHIAがかっこよくて、その音楽が好きでした。

それでよかった。

人生を生きて、いろいろなものを得て、そして失いました。

人を好きになり、誰かのために生きたいと思い、傷つき、思い描いていた未来とは違う場所に立つことにもなりました。

それでも、私はここまで生きてきました。

だから今、28年前には受け取れなかったものが「ALIVE」から自分の中に入ってくるのだと思います。

今回初めて、当時の松岡さん自身も「命とは何か」「生きるとは何か」ともがき、苦しみながら「ALIVE」に向き合っていたことを知りました。

私から見れば、ずっと憧れてきたロックスターです。

でも、その松岡さんもまた、生きることに悩み、もがいていた。

そしてSOPHIAの5人も、それぞれが自分自身と向き合いながら、一つの「ALIVE」を作り上げていった。

その背景を知ったことで、この作品が今の私にこれほど刺さる理由が、少し分かったような気がしました。

もちろん、松岡さんが経験したことと、私が経験したことはまったく違います。

それでも、生きることでもがいたということ。

答えが見つからないまま、それでも生きようとしてきたということ。

そこには、今の私だから感じられるものがあります。

「ALIVE」の意味を理解した、とは今でも思いません。

「生きるとはこういうことだ」と言える答えも、私にはありません。

ただ、28年前より今の方が、この作品をずっと深く感じています。

そしてもしかすると、それでいいのかもしれません。

人生を生きるたびに、また違う「ALIVE」が聞こえてくる。

38歳の今に聞こえている「ALIVE」があって、10年後、20年後には、また違うものを感じているのかもしれません。

だったら、そのときの「ALIVE」も聴いてみたい。

そのときまで、生きていたいと思います。

SOPHIA。

私はあなたたちの音楽を聴きながら、こうしてここまで生きてきました。

楽しいときにも。

恋をしているときにも。

幸せなときにも。

そして、どうしようもなく苦しかったときにも。

何度も音楽に力をもらいました。

SOPHIAがあってくれて、ありがとう。

今も5人で続けてくれて、ありがとう。

そして、私たちがまた帰ってこられる場所を作ってくれて、ありがとう。

私もまた、自分の場所へ戻ります。

この先もきっと、楽しいことだけではないと思います。

また迷うこともある。

傷つくこともある。

立ち止まることだってあると思います。

でも、辛かったことをなかったことにして前へ進みたいわけではありません。

失ったものも、傷ついたことも、自分がしてきた選択も、全部抱えて生きていきたい。

その経験から少しずつ成長しながら、また歩いていきたい。

前を向いて。

自分が思い描く幸せを、自分の人生で実現するために。

そしてまたいつか、SOPHIAと、そこに集まるみんなと、

「ここまで生きてきてよかった」

と思える景色を見たい。

もがいて、もがいて、それでも生きて。

またあの場所に帰りたい。

28年前の私には、きっと分からなかった。

でも、それでよかったのだと思います。

38歳になった今、私には今の「ALIVE」があります。

そして私は、またここから歩き出します。

SOPHIAは、これからもずっと私のロックスターです。

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