最初に会ってから、
妻に関係が知られるまで、
時間にして約1か月ほどでした。
長い時間ではなかったはずなのに、
その期間は、今でもはっきりと記憶に残っています。
生きていることが、楽しいと感じていました。
何気ないやり取りが嬉しかった
実際に会えた回数は、数えるほどだったと思います。
それでも、
何気ないLINEのやり取りだけで、
十分に満たされていました。
特別なことを話していたわけではありません。
仕事のことや、
その日にあった出来事、
ほんの些細なやり取りだったと思います。
「仕事のとき、気にかけてくれて
嬉しかった」
そんな言葉をもらえたことが、
自分にとっても嬉しかったのを
覚えています。
その一つひとつが、
自分にとっては大切な時間でした。
返信が来るたびに、
少しだけ心が軽くなるような感覚が
ありました。
その時間が、
自分にとってどれだけ大きかったのか、
当時はうまく言葉にできませんでした。
彼女がくれた時間
当時、家のことはこれまで通りやっていました。
子どもを寝かしつけたあと、
ようやく一息ついた深夜に、
連絡を取り合うことが多かったと思います。
妻が出張で帰ってこない日も多く、
そんな夜には電話で話を聞いてくれることもありました。
その時間が、
自分にとって救いになっていたのだと思います。
否定されないこと、
受け入れてもらえることが、
こんなにも心地いいものなのかと感じていました。
お互いに寝不足だったと思いますが、
それでも、その時間が苦に感じることはありませんでした。
ただ、
つながっていると感じられるその時間が、
自分にとっては何より大切でした。
少しずつ強くなっていく気持ち
彼女は、
自分のやりたいことや行きたい場所の話にも、自然に付き合ってくれました。
一緒に計画を考える時間も、
ただ楽しかったのを覚えています。
気づけば、
その時間が当たり前のように感じるようになっていました。
この関係がどういうものなのか、
分かっていなかったわけではありません。
それでも、
その時間の中にいることを、やめることはできませんでした。
その時間があることで、
それまでの毎日とは違う感覚で過ごしていました。
少しずつ、
自分の気持ちが変わっていっていることにも、気づいていました。
この時間の先にあったもの
あの頃の自分は、
この時間が続いてほしいと、どこかで願っていました。
別れが待っていることも、
分かっていなかったわけではありません。
それでも、
その先のことを考えると、
苦しくなるだけでした。
時間が止まればいいのにと、
本気で思っていたのだと思います。
けれど、
その時間は、長くは続きませんでした。
この話の前の出来事については、こちらで書いています。
▶︎ 距離が一気に近づいた瞬間


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